ご挨拶

私は、去る7月 日付で、杉山蕃理事長の後任に指名されました。どうか、よろしくお願い申し上げます。

この機会に、今の気持ちを、一言、述べさせていただきます。

先ず、自己紹介です。昭和十七年に生まれた八人兄姉の末っ子、いわゆる「戦中派」です。戦争体験はありません。戦友でも、遺族でもありません。
 海上自衛隊に、約四十年勤務してきました。退職して、十五年以上になります。退職後は、水交会等の自衛官OBの諸団体役員として活動してまいりました。当会の活動に携わるようになったのは、退職後の平成十七年、財団法人水交会から財団法人特攻隊戦没者慰霊平和祈念協会(当会の前身)への派遣の形からでした。山本卓眞会長、菅原理事長の時代です。その後、菅原理事長の後を受け、理事長を拝命しました。公益財団法人に改編された時、専務理事となり、副理事長を経て、この度の理事長拝命に至った次第です。

この間に携わった事業としては、フィリピン等、国内外慰霊祭等参列、「あゝ特攻」CDの制作頒布、同勇士の像の各地護国神社への建立、同ミニチュア像制作頒布、戦艦「大和」水上特攻艦隊徳之島慰霊塔修復事業、海軍特攻「第5七生隊 森丘哲四郎手記」の出版頒布等が、あります。その都度、関係された皆様には、大変お世話になりました。ありがとうございました。
 このように、当会での活動期間は、十年以上になります。毎年、靖国神社、世田谷山観音寺において催行されてきた陸海軍全特攻隊戦没者の春秋法要催行に携わり、また、世田谷山特攻観音堂における月例法要等にも参拝してきました。特攻演劇等も観賞し、その他取材等も受けてきました。
 それら、いずれの活動におきましても、「特別攻撃隊の事、特攻隊で戦没された方のことを、後世に如何に伝えていくか」ということは、大きな課題でした。

先の大戦では、日本人だけでも約330万人の方が、戦没されました。特攻作戦で亡くなられた方々は、その内、約8,000人とも言われております。戦争末期の厳しい情勢下で実施された特攻作戦は、人類の歴史上でも、特別のものとして、世界中から注目されてきており、いろいろの見方が、されております。

そのような中で、戦後70年が過ぎ、関係した生存者が、激減してきています。焦りにも似た気持ちで、日々の活動を続けてまいりました。世には、「特攻物」と呼ばれる「著作」「ドラマ」「演劇」等が、溢れています。「いわゆる反戦平和」の戦後風潮の中で、それらは、どうしても現代風の見方しかされていないような気がして、仕方がありません。それらから受ける印象は、「戦没隊員の真実の姿とは、何か違っているのではないか?」という疑問です。
 とは申せ、物事には表裏があり、多面的です。「真実」が、どうであったかの究明は、もう極めて困難になってきております。それは、数少ない、残された実物から、自分自身で学んでいくしか無いと想われます。
 その意味で、当会が昨年末に出版した「森丘哲四郎手記」は、一次資料であり、その大切さが窺えるのです。このような事業を通じて、真実を探求し、後世に残していく努力を継続していくしかないと思っております。

どうか、今後共よろしくお願い申し上げます。

このように、私達は、会の活動を継続していく上での「芯柱」となるものを、模索して参りました。そして今、私が想っているそれは、次のとおりです。

  • 『あなた達のことは決して 忘れません
  • ありがとうございます 感謝します
  • 私も負けないように 努力します
  • どうか、安らかに!  』
                            

公益財団法人)特攻隊戦没者慰霊顕彰会
      理事長 藤田幸生

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