第三編 顕彰譜

新年を迎えて 新年を迎えて

(特攻隊戦没慰霊顕彰会会員)
参議院議員宇都隆史

 特攻隊慰霊顕彰会の会員の諸先輩方、令和4年明けましておめでとうございます。航空自衛隊出身、参議院議員の宇都隆史(ウトタカシ)です。昨年は公私にわたりご指導ご鞭撻を賜り、厚くお礼申し上げます。

 昨年秋、新たに誕生した岸田総理・総裁において内閣及び党内人事が刷新されました。私は菅政権においてお預かりしていた外務副大臣の要職を辞任し、新たに「自民党・政務調査会長代理」の役職を頂戴いたしました。政調会の所属機関である各部会にて審議された法案や予算は、その後に政調審議会にて了承するかどうかを諮られます。しかも、全ての部会から上がってくる内容を審議しますの
で、幅広い知識や政策力が求められます。
今回私は、国防部会(防衛省)と経産部会(経済産業省)を主に担当することになりました。岸田政権は、国家安全保障戦略・防衛大綱・中期防衛力整備計画の見直しを表明していますし、来年の通常
国会には経済安全保障に関する法案も審議予定です。非常に緊要な時期において、それを中心的に取り扱う党の重要ポストを頂いたことを感謝しておりますし、またその重責に身の引き締まる思いがして
おります。新たな役職においてしっかりと仕事をし、自衛官出身議員として防衛政策を主軸としながらも、経済産業分野へも政策の幅を広げていきたいと考えています。

 岸田政権において最優先でやってもらいたいことは、「戦後の我が国の安全保障体制の大転換」を実行することです。
岸田総理は専任大臣としては歴代最長の4年7ヶ月を外務大臣としてご活躍されました。よって、今般の中国の覇権主義や欧米の力の衰退といった外交・安全保障の厳しい現実はしっかりと頭に入っています。その上で、国家安全保障戦略・防衛大綱・中期防衛力整備計画を見直すということを明言し、総選挙初日の10月19日に北朝鮮のミサイル発射を受けて国家安全保障会議を開催し「防衛力の抜本的な強化に向けて、敵基地攻撃能力の保有も含め、あらゆる選択肢を検討するよう確認した」と発表しました。総選挙における自民党の政権公約にも「諸外国並みの防衛費GDP比2%を目途に抜本的な増額を図る」とうたっています。また6月末~7月初旬に行われる参議院選挙においては、この大転換の是非を国民に問うという大切な意義もあります。私も来年の参議院選挙には3期目となる挑戦をする予定で既に党からの1次公認もいただいています。防衛の現場を知る数少ない自衛隊出身議員として、岸田政権の使命である安全保障体制の大転換事業において中心的役割を果たし、私自身もその成果を持って、更なる6年の任期をいただけるかどうか、皆様からの審判をいただくつもりです。

 昨年末から落ち着きつつあるコロナですが、引き続き予防対策に万全を期しつつも、コロナによる2年間のマイナスを取り戻す一年のスタートです。末筆ながら、今年一年が我が国及び国民にとりま
して幸多き年となりますよう、重ねて会員の皆様の御健勝と御多幸を御祈念申し上げ、新年の御挨拶とさせていただきます。