第三編 顕彰譜

会報第132号 巻頭言 会報第132号 巻頭言

公益財団法人特攻隊戦没者慰霊顕彰会
理事長 藤田 幸生

コロナの後を想う!

 日本の「名主、庄屋、代官、領主、大名、将軍家、天皇家」も、領民から「年貢等」を、徴収していました。それは、外国の王家・領主と、同じでした。
しかし、それは、よく有るように「私腹を肥やすため」では、ありませんでした。

それは、事有る時に、領民、住民を、敵や、災害等から、守るためでした。

 祖母から聴いた話では、天皇家の子供達は、学校で6色の色鉛筆しか、使わなかったそうです。質素だったとか!御学友達は、12色、24色を使っていたそうですが・・・!
また、庶民でも、お百姓の庄屋さんは、飢饉、津波等の時、小作達のために、平年、徴収し、米倉に備蓄していた食料を、放出したそうです。種米は、どんなことがあっても確保して小作に与え、生き延びたそうです。漁師の網元も、同じ精神だったようです。

 このお話からも、「日本は、上から下まで、他を思いやる和の精神に、貫かれていた。」ことがわかります。」
それが、古来の日本社会だったのです。

 現在の、日本のある党のように、「自分が!自分が!我が、我が・・・!」で、「自分の利益と権利のみを追求主張するような主義主張」は、古来、日本では、「是」とされてこなかったのです。「自分の食は、我慢してでも、困っている相手の人に尽くす!」和の精神を、「是」としてきたのです。

 これこそが、日本の強さの秘訣でした。世の中が、如何に変わろうとも、この風土に根ざした価値観は、変わりません。
祖先達が紡いできた、2000年の日本の歴史が、それを、証明しています。
これが、「日本精神」です。その精神が、世界に例のない「特攻隊」を、生んだのだと想います。

 今回のコロナ危機の後にやってくる世界は、どのような世界になるのでしょうか?
皆が、固唾をのんで見守っています。私は、日本こそ、その世界をリードする資格があると、思えてくるのです。その訳は、この故であります。
私は、未来を、そんな世の中に、していきたいと、思っています。先を観て、世界中の子々孫々のために、頑張りましょう。
もう一度、理想を持って、皆で仲良く、和を以て、その世界を、実現していきましょう!・・・『特攻隊員達が、戦後の私達に託された気持ちの実現は、今こそ、このことだ!』と、思えてなりません。
「新型肺炎コロナウイルス」等に負けず、頑張りましょう!