第三編 顕彰譜

安蓮社特攻平和観音 安蓮社特攻平和観音

安蓮社の門標

安蓮社の門標

 

由来
昭和28年7月に、陸海軍各一体の特攻平和観音像が世田谷山観音寺に奉安され、引き続きもう一体ずつをそれぞれ縁の深い土地に奉安することになって、陸の一体は知覧町(現、南九州市知覧)に納められた。(360ページ)
海の一体は、本事業に多大の貢献があった近江一郎氏(二体目の開眼供養前に急逝)が強く要望していた神奈川県三浦半島観音崎に奉安すべく計画されたが、地元の合意が得られず実現しなかった。以後観音像の消息は永らく不明であったが、平成19年5月に東京・芝・増上寺塔頭安蓮社に奉安されていることが明らかになった。
昭和21年10月25日に、当時占領軍によって旧軍人の集会が禁止されている中を旧海軍第一および第二航空艦隊司令部関係者有志二〇余名が、密かに安蓮社に集まって神風(しんぷう)特別攻撃隊戦没者の慰霊法要を営み、神風(しんぷう)忌と名付けて以後毎年催行され、平成18年(第61回)まで、その存在を関係者以外に知られることなく続けられて幕を閉じた。
昭和30年以降神風忌に参列していた岩下邦雄元副会長によると、初参加の時に観音像は既に奉安されていたという。像の胎内には二、五ニ五柱の霊名簿が奉蔵されている。観音像に並ぶ位牌は昭和27年2月に神風特攻平和観音協会から奉納された。

奉安されている特攻平和観音像

奉安されている特攻平和観音像

 

奉納された位牌

奉納された位牌

 

所在地 〒105-0011
東京都港区芝公園三-一-一三
安蓮社
(03-3431-0621)
写真提供 安蓮社

海上自衛隊
鹿屋航空基地史料館

史料館
旧海軍航空興亡の歴史と、戦後の海上自衛隊航空部隊の歩みとその中で活躍する隊員の姿を伝えるため、平成5年7月建設されたものである。特攻関係は戦死者の遺影二一七柱、遺墨五〇点等が展示されている。

所在地 鹿児島県鹿屋市西原三丁目一一番二号
(0994-42-0233)