第三編 顕彰譜

硫黄島にある特攻の碑 硫黄島にある特攻の碑

慰霊碑全体

 

中央に建っている碑の碑文の中で第一、第二御楯特別攻撃隊に関する部分は次の通り。
(第一御楯特別攻撃隊)
19年11月27日朝本島を発進して彩雲二機に誘導された零戦12機がサイパン飛行場のB-29に対し白昼銃撃を敢行し、米軍の心胆を寒からしめたが、これ即ち第一御楯特別攻撃隊である。
(第二御楯特別攻撃隊)
米軍は昭和20年2月大挙攻略軍を編成して侵攻し来ったのである。この敵に対し我が方は第二御楯特別攻撃隊が大戦果を挙げ……

第二御楯隊は彗星12機、天山8機、零戦12機より成り、5個の攻撃隊に編成されていた。2月21日香取基地を発ち、八丈島で給油して次々と出撃し、硫黄島周辺の敵艦船群に突入して多大の戦果を挙げた。
特攻と記録されているのは川村弘大尉以下35名である。なお前述の第一御楯隊の特攻と記録されているのは大村謙次中尉以下11名である。

 

右側面(海軍中攻隊)

 

左側面(陸軍重爆隊)

 

第一御楯隊の碑の右側面には『海軍中攻隊』 左側面には『陸軍重爆隊』と刻まれている。
これ等の隊は硫黄島で給油してサイパン爆撃に向かった飛行隊であって、特攻隊扱いにはなっていないが、 未帰還機が少なくない。