由来 (碑文の抜粋)
この地は昭和十七年三月大刀洗陸軍飛行学校知覧分校の設けられたところであるが、昭和二十年本土最南端航空基地として、陸軍最後の特攻基地となり、凡そ一千の若き勇士が帰らざる征途につかれた土地である。これら若人の至誠至純の精神を顕彰し御霊のとこしえに安らかならんことを祈念し、以て祖国の久遠の平和復興に資せんため、関係旧将士の浄財を集めてつくられた特攻平和観音像を、今この祈願を同じくする有志等の願望によりこのゆかりの深い知覧町旧飛行場跡に奉安する。
この観音像は大和法隆寺の秘佛 (夢ちがい観音)を模造したものであり、高さ一尺八寸、体内に特攻勇士の芳名を謹書した巻物が納入されている。
茲に知覧町民の浄財をもって堂宇を建立し一千勇士の御霊を永遠に鎮めまつり、その精神を顕揚して祖国平和復興を祈念する。
昭和三十年九月二十八日