第三編 顕彰譜

若潮の塔 若潮の塔

 

碑文 若潮の塔由来記
第二次大戦の末期風雲急を告げる国難に殉ぜんとして、ここ小豆島の陸軍船舶特別幹部候補生隊に率先志願した若人たちは昭和十九年入隊の第一期生から翌年の第四期生まで八千余人夜を日につぐ特別訓練を経た第一期生は海上挺進隊員として小型舟艇に爆雷を搭載し比島沖縄台湾方面の第一線に出陣敵艦船に肉迫攻撃を敢行その多くは護国の神と散華した。
第二第三期生は本土の要地に第四期生は小豆島沿岸の各地に分散配備され特殊任就役のうち昭和二十年八月十五日の終戦を迎えた。
十五才から二十才未満という候補生はけなげにも青春の生命を殉国の生命にペンを操舵に握りかえその猛訓練の血と汗を小島の土にはたまた瀬戸の潮に染めこの美わしき自然と風土の小豆島を第二のふるさととしたのである。
今わたしたちは南溟の潮騒に密林の葉かげに雄々しくも散華した第一期生と原爆犠牲をはじめ本土の任地において殉じた第二第三第四期生及び部隊関係者あわせて壱千数百柱にのぼる還らざる友の冥福を祈るとともに魂の象徴としてここに塔を建立するものである。
昭和四十八年十一月二十三日
若潮会

 

祭 神 陸軍船舶特別幹部候補生隊卒業戦没者
壱千数百柱
所在地 香川県小豆郡土庄町
淵崎富丘八幡神社境内
交通 岡山・高松より小豆島行フェリー
港より徒歩五分
建立 昭和48年11月23日
例祭 毎年11月23日
実施団体 若潮の塔奉賛会
連絡先 富岡八幡神社
(0879-62-1538)

建立の経緯と現況
昭和47年7月建立発議

昭和48年1月23日除幕式
富岡八幡神社と若潮会により維持管理