評議員 秋山 政隆
令和2年10月31日土曜、埼玉縣護國神社「特攻勇士之像」前にて斎行されました埼玉県特攻隊慰霊祭について報告します。
秋晴れの中、ご遺族・戦友を含め、38名が参列した。コロナ禍の最中にもかかわらず、英霊に哀悼の誠を捧げたいというお心ある方、多数にご参集頂いた。
当顕彰会金子敬志「特攻」編集長の司会により国家斉唱から始まり、埼玉県特攻戦没者に対しての黙祷、埼玉縣護國神社禰宜山田信之氏の神事で執り行われた。追悼文は当顕彰会の岩﨑茂副理事長により奏上され参列者全員による玉串奉奠後、埼玉県特攻勇士之像奉賛会の関根則之会長(海兵78期)の挨拶で式典が締めくくられた。
会場を護國神社社務所2階へと移して直会となった。恒例の関根会長による講話では次のお話があった。
最近では自殺者の数が年間およそ2万人と聞く。殊に若者の自殺者が多いという。命は最高の価値をもっており、どの程度の尊さかを理解しているのか今一度、学校教育を含め見直すべきだ。命というものは、自分のものだけではない。民主主義の世の中において個人が大切というが、人は一人では生きて行けないものだ。誰しもが共同体である家族、地域社会、国家に守られ、支援されて尊い命を全うすることができる。特に生を担保してくれる共同体である国家に対しては礼儀として忠誠を誓い、恩返しをしなければならないのか。どういう形で返すか。それは、誠実であり、嘘をつかない。裏切らない。これらの道徳の基本となる心をもって生きることに他ならないのではないか。その最高の価値を持っている共同体に、最高の道徳の発揮されて命を捧げられたのが、特攻勇士である。戦時中は、出征して行くときには、町や村をあげて歓呼の声で送った。武運長久を祈るが、悔しいけれども命を失うことがあった時には、靖國神社に神としてお祀りをする、ずっと尊敬すると日本国民全体として約束した。戦争は終わり、一部には今は違う、そんなことは知らないという人もあるが、これは人間の行動として一番守らねばならないことなのだ。英霊顕彰、靖國神社の護持、護國神社の護持は日本国民の連帯責任だと思う。そういう意味で英霊に対する慰霊顕彰をしっかりやっていかなければならない、それが最後の日本国民の履行行為ではなかろうか。終わりに本日参集各位には今後、なお一層の慰霊顕彰に改めて協力を呼びかけられた。続いて、岩﨑茂副理事長による献杯で始まった直会は埼玉県遺族会や埼玉偕行会、大宮遺族会、英霊にこたえる会、大東亜戦争全戦没者慰霊協議会、甲飛会からの参加者で和気あいあいとした雰囲気で初めて参加された方も交え懇親も深められた。
また、慰霊祭終了後に予定されている研修(顕彰会主催)の件も含め、臼田理事より、桶川陸軍飛行場資料館完成の報告があった。終わりに柳澤壽昭埼玉偕行会会長による来年以降は隊友会も積極的に協力していきたいという閉会の辞で締めくくられた。