第三編 顕彰譜

戦艦「大和」戦没76年追悼式 戦艦「大和」戦没76年追悼式

会員 末光明子

 さる令和3年4月7日(水)、広島県呉市上長迫町長迫公園(旧呉海軍墓地)において戦艦「大和」戦没76年追悼式が執り行われました。

 戦艦大和会が主催する「大和」追悼式には、特攻隊戦没者慰霊顕彰会の藤田幸生理事長をはじめ、呉市長、海上自衛隊呉地方総監部、海上自衛隊第1術科学校、海上自衛隊幹部候補生学校、海上保安大学校や地元の自治体・企業等の方々にも多数臨席いただき、約300人が参列いたしました。呉海軍墓地には呉海軍鎮守府管轄下の艦船や陸上部隊の慰霊碑90基がお祀りされておりますが、各碑の世話人や戦友会が高齢化によりやむを得ず解散するなか、各碑で行う慰霊祭のなかでは戦艦「大和」は最大規模となります。

 戦艦大和会の歴史は、昭和28年に第二艦隊副官の石田恒夫会長が発起人として戦艦大和生存者会を結成、昭和54年に『戦艦大和戦死者之碑』を建立、細田久一会長が平成7年の50回忌を機に解散、その後も元乗組員や遺族らによって4月7日に慰霊祭を執り行ってまいりました。
平成26年に有志らにより再結成し、乗組員であった廣一志氏が4代目会長を勤めておりましたが昨年10月に享年96歳にて逝去され、元呉市長である小笠原臣也氏が5代目会長として就任し、現在に至ります。

 追悼式では、散華されました戦艦「大和」の乗組員をはじめ、戦後亡くなられた歴代会長や乗組員、そして護衛に当たり散華された第2水雷戦隊の乗組員、および呉海軍工廠で建造中に亡くなられた工員の皆様に感謝と哀悼の誠をささげご冥福をお祈りしました。また、現代を生きる我々が大和乗組員らの意志を受け継ぎ、英霊の慰霊を今後も変わりなく継承させていただくことをお誓い申し上げました。

 現在、大和会会員は有志を含め約200名、追悼式は誰でも参加可能としています。今後とも諸先輩方のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

末光明子

戦艦大和会広報理事
呉海軍墓地顕彰保存会職員

戦艦大和会ホームページ
https://senkanyamatokai.amebaownd.com